弘善寺が三百年余りに渡り大切にお祀りしてきた三つの御位牌があります。これぞ弘善寺什物であり、後に筑前国の浄土宗寺院を代表するまでに発展したこの弘善寺の基盤を形成した大檀越である井上之房公とその奥方と姫君の御位牌です。平成二十五年十一月にこの三つの御位牌をお祀りする御厨子が完成し、什物の御位牌も修復して、この場所にてお祀りするようにいたしました。弘善寺の院号である「玉章院」は、この「玉章院殿」に由来するものであり、江戸時代初期に弘善寺が黒田二十四騎の井上家と極めて深い関係にあったことを強く物語っています。
 弘善寺の歴史の象徴でもあるこの三つの御位牌にも是非お参りください。

御位牌
 正面右・同御内室   正面・井上周防之房公   正面左・同御息女